Ver.2.0.5 (2019年4月6日リリース)からVer.2.0.6(2019年5月22日リリース)への追加変更事項には以下のものがあります。

新機能・追加機能

Split Cell Zoneの機能強化

従来のSplit Cell Zoneはマルチブロック構造格子のブロックごとのみゾーン分けをすることができましたが、本バージョンではInspectionタブなどから表示/非表示にしたセルや、接続されていないセル塊を別のゾーンに分けることが可能になりました。

以下の操作例などから利用できます。

表示/非表示セルでゾーンを分ける
  1. Propertyタブのセルゾーン表示に切り替えて変更前の状態を確認

  2. Inspectionタブに切り替える

  3. SliceやVariable + Clip by Variableを使用して切り分けるセルを選択

  4. EditメニューのSplit Cell Zoneを開く

  5. Split by Visibleを選択

  6. OKボタンで実行

  7. Propertyタブのセルゾーン表示に切り替えて結果を確認

独立したセル塊単位でゾーンを分ける
  1. 複数の独立したセル塊を持つメッシュを用意する(サンプルファイルは こちらからダウンロードできます)

  2. Propertyタブのセルゾーン表示に切り替えて変更前の状態を確認

  3. EditメニューのSplit Cell Zoneを開く

  4. Split by Regionを選択

  5. OKボタンで実行

また、マルチブロック構造格子を読み込んだ状態でSplit Cell Zoneを開いた場合、Split by Structureが有効になり、それを選択して実行することで従来どおりブロックごとにセルゾーンを分割することができます。

Split Surface Zonesの機能強化

従来のSplit SurfaceはFeatureで区切られた境界面やマルチブロック構造格子のブロック境界などをゾーン分けをすることができましたが、本バージョンではInspectionタブなどから表示/非表示にしたフェースからフェースゾーンを分割できるようになりました。

以下の操作例などから利用できます。

表示/非表示フェースでゾーンを分ける
  1. Propertyタブのフェースゾーン表示に切り替えて変更前の状態を確認

  2. Inspectionタブに切り替える

  3. SliceやVariable + Clip by Variableを使用して切り分けるフェースを選択

  4. EditメニューのSplit Surface Zonesを開く

  5. Split by Visibleを選択

  6. Splitボタンで実行

  7. Propertyタブのフェースゾーン表示に切り替えて結果を確認

その他の変更箇所

  • Unstrucutred, BlocksなどのMeshメニュー内の機能のGUIドックタブの表示動作を調整し、低解像度のモニターにも対応しました。

  • Boundary LayerおよびExtrudeのGUIの表示順と表示サイズを調整しました。

  • Blocksで生成できるメッシュのセル数が増加しました。

  • Blocksで設定値をGFCまたはJSONデータに変換した際、実数値の表示がGUIに入力された値になるようにしました。

  • 2DメッシュのときもアイコンバーのNodeから節点表示をON/OFFできるようになりました。

  • 2Dメッシュ表示時の内部の表示色を暗くし、各機能のGUIウィンドウの背景色と重ならないようにしました。

  • Meshメニューの2Dで入力した点列データを出力する際、出力ファイルのデフォルト拡張子をq2dに変更しました。

  • CGNS形式の読み込み時のマージの正確性を向上させました。

  • CGNS形式から読み込んだメッシュのブロックタイプを元のデータに則したものに変更しました。

  • 実座標値におけるスケールが非常に大きかったり小さかったりするメッシュデータに対するProjectionでの投影精度を向上させました。

  • Import View Statusで読み込んだビュー名が既存のビュー名と重複していた場合に、上書きまたは別名で読み込みの他に読み込みのキャンセルもできるようにしました。

  • Undo Levelsの最小値を0から1に変更しました。

  • Linux版およびMac版に画面の最大化のショートカットを追加しました。

    • Linux版: Meta + Ctrl + F

    • MacOSX版: Command + Ctrl + F

不具合修正

異常終了

以下のような状況で異常終了する問題を修正しました。

  • メッシュを読み込んでいない状態でVector Propertyを開こうとした場合

  • Meshメニューの2Dで重複点や自己交差があるような単純多角形とならない点列を入力して実行した場合

  • 1st to 2nd Orderで二次要素化したメッシュをメインタブからInspection表示した場合

  • Boundary LayerのDivide機能やAdd機能のNumber of Base Layersで参照しようとしている元データの境界層の数が不足している状態で実行した場合

意図しない動作

以下のように不備のある動作を修正しました。

  • 編集したメッシュを保存した後、Undoし再び保存、さらにRedoをした場合にメッシュの状態が編集された扱いにならない。

  • プロパティタブで表示されている項目をソートするとIDが変更できない。

  • Mac版でウィンドウを最大化するとアイコンバーの表示が崩れる。

  • 本来構造格子化できないはずのボリュームセルがないサーフェスメッシュに対してSet Structured Indexが実行され、構造格子向けのGUIが有効になる。

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