Ver.1.9.19c (2018年2月23日リリース)から Ver.2.0.0 (2018年6月22日リリース)への追加変更事項には以下のものがあります。

新機能・追加機能

Projectionの追加機能

EditメニューのProjectionに以下のような機能が追加されました。

CADデータの曲面分割精度の制御

各節点の投影先をSample DataとなるCADデータの曲面上に求める際の、曲面分割の規模を制御できるようになりました。

Projectionウィンドウ内のCAD Tessellation Optionから利用できます。

CAD Deflection計算の任意化による処理時間の向上

従来は、投影後にInspectionのVariable項目のひとつであるDeflectionの表示用に投影後のメッシュ面とCAD曲面への距離の計算が含まれていましたが、これをデフォルトで無効にすることで、Deflection表示が無効な値となる代わりに、処理時間を大幅に短縮できるようになりました。

Projectionウィンドウ内のチェックボックス"Calculate Deflection"で切り替えができます。

Extrudeの追加機能

EditメニューのExtrudeに以下のような機能が追加されました。

Taper機能の追加

Extension DirectionをSet Radial Directionにした場合、任意の軸を中心とした円柱座標系の半径方向に境界面の押し出しが実行されます。すると押し出しによって追加された境界層の層面積が大きくなりますがこれを避けるために、軸方向に押し出し面を縮小して境界層の面積増加を抑える機能を追加しました。

ExtrudeウィンドウのSet Radial Direction選択時にArea Factor of Taperingから利用できます。

InspectionのVariable項目の追加

InspectionタブのVariableの項目に以下の要素値を追加しました。

  • Distance from X/Y/Z Axis
    各座標軸から各要素までの距離で色分けをします。

  • Distance from Origin
    原点から各要素までの距離で色分けをします。

その他の変更箇所

  • 起動時にバージョンが表示されるようになりました。

  • CGNS形式の読み込みの際における変換に伴う情報の欠落を軽減しました。

  • EditメニューのProjectionの精度を向上させました。

  • 読み込んだファイルの拡張子の開始パターンが".p2d*"または".p3d*"のときにPlot3D形式として認識するようになりました。

  • ToolsメニューのCorrect Face Normalにおいて中空のトポロジーを持ったボリュームメッシュに対する境界面の修復精度を向上させました。

  • 編集中のメッシュがあるときに別のメッシュデータをドラッグ&ドロップした場合、AppendとReplaceのうちReplaceを選択した時のみ編集中のメッシュを保存するか選べるようにしました。

  • EditメニューのProjectionについて、投影先が見つからなかった節点の数を表示するようになりました。

  • InspectionタブのSliceのPositionにスライダーを使用せず、値を直接入力した場合の挙動を変更しました。

  • 終了時のウィンドウの位置と大きさを記録し、次回起動時に再現するようにしました。

  • EditメニューにおいてSubdivideを選択した時、異なる曲面補間形式の中から境界面要素の種類に応じて自動で適した曲面補間形式を選択するようになりました。

  • Viewを作成、編集する機能のメニュー名を"Add/Manage View"から"Manage View"に変更しました。

  • MeshメニューのStructuredにおいて名称から自動判別できる境界面Zoneはあらかじめ構造格子の端面振り分けがされるようになりました。さらにゾーンリスト間をドラッグ&ドロップすることで振り分けを切り替えることができるようになりました。

  • ToolsメニューのSet Structured Boundaryのウィンドウを常にメインウィンドウの前面に表示されるようにしました。

不具合修正

異常終了

以下のような状況で異常終了する問題を修正しました。

  • LS-GRID形式のメッシュを読み込んだあとに一部の機能を実行した場合

  • Inspectionタブにおいて選択中のVariableの値が一様に分布しているメッシュでLegendのHistogramを有効にした場合

  • Inspectionタブ利用時に色範囲を固定状態のまま別のVariableを選択した場合

  • InspectionタブのClip by Variableで絞り込んだセルをEditメニューのDelete Invisibleを用いて消去した場合

  • InspectionタブでClip by Variableを有効にした状態で別のメッシュデータを読み込んだ場合

  • 2Dメッシュに対してEditメニューのDelete Volume Meshを実行した場合

  • Editメニューの一部のウィンドウを開いたままQuickMeshを終了させた場合

  • ボリュームメッシュとサーフェスメッシュが混在しているときにInspectionタブで一部のVariableを選択した場合

  • Magnify機能をONにしたまま、ViewメニューのReset Viewを実行した場合

  • 二次要素メッシュに対してInspectionタブの機能を利用して絞り込んだセルをEditメニューのDelete VisibleまたはInvisibleで消去した場合

  • 四面体セル以外が含まれた二次要素メッシュに対してConvertメニューの2nd to 1st Orderを実行した場合

  • メッシュデータを読み込んでない状態でInspectionタブに切り替えVariableを変更した場合

  • MeshメニューのStrucredでZoneの振り分けが不十分なままApplyボタンを押した場合

  • 起動直後にMeshメニューのChamberから燃焼室メッシュを生成した場合

意図しない動作の修正

以下のような問題のある動作を修正しました。

  • InspectionタブにおいてSliceをCross SectionにするとNoneに戻してもVariableを他の変数に変更したタイミングで表示がCross Sectionに戻る問題

  • EditメニューのProjectionでSample Dataのファイルパスをテキストボックスに直接入力した場合に投影が実行されない問題

  • Inspectionタブでの色別表示時にUndo, Redoなどの特定の操作をすると表示が崩れる場合がある問題

  • EditメニューのProjectionにおいて投影に伴って動く内部節点の深度制限が浅いと投影が実行されなくなる問題

  • Reportメニューや右クリックメニューで開く一部のダイアログがQuickMeshのメインウィンドウを終了させても残り続ける問題

  • EditメニューのExtrudeにおいて1nterval CountのNumber of Divisionを1または2にすると押し出しが正しく実行されない問題

  • ReportメニューのSkewness, Aspect Ratio, Volume RatioにおいてPrismとPyramidの表示が入れ替わっている問題

  • InspectionタブのVariableでCell Typeを選択した時にClip by Variableで表示セルを絞り込むとLegendに食い違いが生じる問題

  • Convertメニューの1st to 2nd Orderで二次要素化すると不正なメッシュになる場合がある問題

  • ViewメニューのManage View (旧Add/Manage View)からView名を変更しても同じくViewメニューのSelect Viewに反映されない問題

  • Magnifyを一度でもONにしたあとにCreate Viewで作成したViewを選択するとCreate View時のMagnifyのON/OFF状態にかかわらずMagnifyがONになる問題

  • InspectionタブのSliceのスライダーを最大値にするとドラッグで動かせなくなる問題

  • PropertyタブのEntityがCellの状態でConvertメニューの3D to 2Dを使用した時、投影対象とする境界面Zoneの選択リストにセルゾーンが並んでしまう問題

リンク

過去バージョン